少額ながら積み立てているSMT米国株配当貴族インデックスオープンの運用報告書が発行されているのに今更気づいたので観察結果をメモしておきます。
このファンドの運用方針は、「ベンチマークであるS&P500配当貴族指数(税引後配当込み、円換算ベース)と連動する投資成果を目標」としています。
設定以来の運用実績
ファンド | ベンチマーク | |||
基準価格(円) | 騰落率(%) | 基準価格(円) | 騰落率(%) | |
第1期:2016/11/10 | 9,847 | ▲1.5 | 9,853 | ▲1.5 |
第2期:2017/5/10 | 11,413 | 15.9 | 11,486 | 16.6 |
騰落率はファンドが15.9%、ベンチマークが16.6%で、その差は0.7%です。
ファンドとベンチマークの差異
ファンドとベンチマークの騰落率の差異は0.7%ですが、その要因は以下になります。
当期の基準価額騰落率は概ねベンチマーク騰落率に連動しました。
差異の主な要因は、信託報酬要因、配当課税要因※およびコスト要因です。
※ベンチマークとは異なる外国源泉税率が当ファンドに適用される
ことによって生じる差異要因です。SMT米国株配当貴族インデックスオープン 運用報告書(全体版) 第2期(決算日 2017年5月10日)より
ちなみに基準価格とベンチマークはいずれも配当金込だそうです。(問い合わせ窓口にて確認しました)
1万口当たりの費用明細
ベンチマークとの差異であるコストです。以下の表は私の方でデフォルメしています。内訳の詳細は運用報告書をご覧ください。
期間 | ||
2016年11月11日~2017年5月10日 | ||
項目 | 金額(円) | 比率(%) |
(a)信託報酬 | 32 | 0.295 |
(b)売買委託手数料 | 11 | 0.104 |
(c)有価証券取引税 | 0 | 0.002 |
(d)その他費用 | 34 | 0.307 |
SMTインデックスシリーズの決算は年2回が慣例だそうなので、対象期間が半年です。そのため信託報酬は年率0.594%(税込)ですが、半年分なので2分の1で表現されています。その他費用は保管費用(海外における保管銀行等に支払う有価証券等の保管及び資金の送金・資産の移転等に要する費用)が0.305%を占めています。その他費用まで2分の1にするかどうかは問い合わせていないのでわかりません。
感想
ベンチマークとの差はコスト要因ですが、まだ実質コストは高い印象です。ただ上記売買委託手数料は((期中の売買委託手数料)/(期中の平均受益権口数))×10,000、その他費用は((期中のその他費用)/(期中の平均受益権口数))×10,000で割り出されるため、受益権口数が大きくなればなるほど実質コストは小さくなる計算です。今回の報告書では受益権総口数は666,485,956口となっています。総資産数は5.51億円(2017/6/22)。
他のSMTインデックスシリーズで同じ米国株であるSMT NYダウ・ジョーンズインデックスオープンは売買委託手数料が0.006%。その他費用が0.01%。受益権総口数は2,449,100,131口。総資産数は43.98憶円(2017/6/22)。文字通り桁が違いますが、こちらは設定が2013年11月19日と4年近くの差があります。その分受益権口数も増えているため実質コストが低くなると考えられます。
設定したてのファンドにはすぐ飛びついてはいけないという忠告をどこかで見たことがありますが、少なくとも1年間はみないとコストがどの程度かかるのかが正確に見えないので、実質コストがわかりづらいですね。いい勉強になりました。
とは言え米国株配当貴族インデックスが悪いというわけではななく、相場によってはいいパフォーマンスを見せてくれる時も最近見られました。
わたしはS&P500をベンチマークとするi-mizuho米国株インデックスも配当貴族インデックスと同時に積み立て始めましたが、現在の損益はSMTが+1.57%、i-mizuhoが+1.04%です(6/22、私の口座内での損益です)。数日前までは2%近くまで差が開いていましたが、これは組み入れ銘柄の違いによるものではないでしょうか。S&P500はアップルやフェイズブック等のハイテク銘柄が多いですが、S%P米国配当貴族にはあまり組み込まれていません。先日のハイテク銘柄売りが続いた時に差が開き、今は戻し始めているという状況かと考えられます。
そのため指数同士の違いは今後も相場環境の変化によってどう変わるかを観察していきます。
また実質コストに関しては私が人柱になって報告いたします(笑)
以上です。
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