ふるさと納税が2008年に始まってから既に10年が経過しているが、私達夫婦は今まで制度を利用していないふるさと納税童貞なのであった。しかし今年は私から半ば強引に童貞卒業を妻に提言したのである。存在自体就職した年から知っていたものの、「あ、めんどそう」という理由で仕組みも還元率もろくに調べずに敬遠していた。妻も同様であり、しかも妻は「実質無料」とか『実質』という文言が嫌いであり、「直接金をよこせ」という意見であった。
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今年は返礼品の還元率見直し論まで出ているが、とりあえず欲望のままに「もらいたいお礼の品」をベースに市町村を絞り込んで寄付を行った。結果は以下である。
1.茨城県 境町
・返礼品:茨城県のお米4種食べくらべ20㎏セット:道の駅さかいセレクション
・寄付金単価:12,000円×2単位=24000円
2.宮城県 石巻市
・返礼品:三陸産 生サバ12缶セット
・寄付金単価:10,000円
3.鹿児島県 肝付町
・返礼品:大海酒造焼酎2本
・寄付金単価:10,000円
4.北海道 足寄町
・返礼品:あしょろチーズ工房「チーズ詰め合わせ6点セット」
・寄付金単価:15,000円
とてつもない数の返礼品リスト、納品までの時期のばらつき、減額される住民税が来年度、返礼品の還元率。たかだか数万円のためになぜそこまで考えなきゃいけないんだという表情を隠さない妻の顔に焦りを覚えながらいくつかの案を提示、その中で「ま、いいんじゃね。知らんけど。」と快く受け入れられた寄付先が上記である。還元率はざっくり30~50%くらいだろうか。それでも実際にこれが来たら家計は助かるし楽しいものである。
いるかどうかは知らないが、これからふるさと納税を始める賢明な諸兄姉はパートナーが渋ったら「色々選べて楽しいよ」「君も好きなのばかりだよ」「これで酒代や米代が減らせるよ」と、ポジティブ思考で話を持ちかけつつ。相手が好みそうな返礼品をあらかじめ絞っておく事も忘れてはならない。決して「実質とか直接とかはともかくとりあえず得なんだから協力せいよ」という態度で提案してはならない。原資そのものをシャットダウンされる可能性が高いからだ(実証済み)。
えんもゆかりもない自治体ではなかった
今回は返礼品をベースに縁とか考えずに選択したが、実は多少なりとも縁がある自治体であった。
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・茨城県 境町
かつて就職した当時は茨城が初任地であったが、主につくば~水戸エリアをうろついていた自分にとっては県西に位置する境町がどこかわからなかった。しかし調べてみると一度行ったことがある。なんでも利根川周辺のこの地域は治安が悪いと聞いたことがあるので真偽を確かめにうろついた事があるのだった。まさかここだったとは。結局茨城県に良くある様な町であり、一見して治安の悪さは感じられなかった。天気が悪くて不気味な雰囲気は漂っていたのだが。
・宮城県 石巻市
かつて親戚が勤務していた町で、震災前後にも訪れており、その変貌ぶりには言葉が出なかった。返礼品は現在品薄が続いているサバであり、水煮好き好き大好きの我が家にとり、寄付するには申し分ない選択肢であった。
・鹿児島県 肝付町
新婚旅行が京都と九州一周旅行であった我々夫婦は一度「通過した」事がある。目的地は桜島と霧島温泉だったが、宮崎県の都井岬から来たため図らずも通過していたようだ。全然気づかなかった。
返礼品である大海酒造の焼酎「海」は非常に飲みやすく女性にも人気の焼酎であり、どの料理にもあうので食中酒として適している。「大海」は残念ながら知らないので今回は初体験となりそうだ。ちなみに大海酒造自体は肝付町ではなく隣町だったので複雑な気持ちである。
また受領証とワンストップ特例申請書とともに肝付町のパンフレットが来たのだが、そこには「やぶさめとロケットの町」とあり、その町の知られざる点も発見できて非常に有意義である。妻はやぶさめにもロケットにも食いつかず、「樹齢数百年の大楠」に食いつきまくっていたのだが。
・北海道 足寄町
ここの道の駅には旅行の途中で何度も訪れており、その度に「あしょろチーズ工房」のチーズは購入しているのでその美味さは体験済みである。特に「ゴーダ 500g」ばかり買うのだが、トーストやピザ、グラタンなどの料理に適しており、「ハイジに出てくるアレ」も出来る非常に美味しいチーズだ。今回は食べたことのないチーズもあるので楽しみである。
足寄町自体は非常に面積が広い町であり、放牧酪農や和牛の子供を生産している農業が盛んな地域でもある。さらに松浦千春の出身地であり、道の駅では異様な松浦千春推しを楽しめであろう。
寄付をする事で実はその市町村とのつながりも確認できたり、魅力も知る事が出来て大変いいではないか。
妻の説得に苦労する諸兄の参考になれば幸甚である。
以上、お粗末様でした。